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組織内会計士の日常

組織内会計士の日常を綴っています。

組織論の罠

組織論

今年も9月が終わり、残り3か月。3月決算の会社では半期が終わり、12月決算の会社では残り1四半期と、ラストスパートに入りました。

 

年度中の節目節目で思うのは、「この組織がベストなんだっけ?」という問いです。常に組織は見直していくべきであり、個々人の総和がイコール組織の力であるならば、その組織が存続する理由はありません。1+1を最低でも2超にしなければ、組織を作る意味はないのです。

 組織とは箱の数、置き方、名前

組織とは3つの要素で構成されています。一つは箱の数、つまりはどれだけの人員を必要としているか、その必要性については、労働生産性やスパンオブコントロールといった指標や、中長期の事業目標に照らして、いま何人いるのか/これから何人いるのか、といった議論が行われ、その結果が新卒採用に反映されます。

 

置き方とは階層です。つまりは、どういうピラミッドを作りたいのか。誰を昇進させるべきか、あるいは降格させるべきかも議論します。現場と本社という対立概念を緩和させるために階層を少なくしてコミュニケーションが直接的に行われるようにしたり、逆にコントロールが難しくなった階層に管理職を配置して統制を図ったりもします。

 

名前を付け方とは、機能です。管理職とはどうあるべきか、XXグループとはどういう機能を担う部署か、責任と機能を規定しないまま作られた職位・部署は必ず波乱を巻き起こします。往々にして、ヒトに仕事がそのままくっついてきて、予定外の仕事まで引き受けることは、新組織の立ち上げに起こりがちです。新しい組織を作るときは、必ず「うちの組織は何するものぞ。」と宣言するようにしましょう。 

綺麗な組織図の罠

 たとえば、料理は盛り付け一つで、美味しそうかどうか(という外観)も変わりますし、実際に料理に対する満足感も変わります。つまりは、盛り付けという、皿の上のものをどう置くかという作業だけで、料理の付加価値を変えることができるのです。

翻って、組織はどうでしょうか?箱の数、置き方、名前を変えたところで、あくまでそれはヒトをどう盛り付けるかという問題であって、ヒト自体を変えるわけではありません。

 

好きな本、採用基準の一説にこういうくだりがあります。著者が、「一流大学に在籍しながら通常の就職活動を行わず、ある地方のコミュニティ再生に取り組み始めた若者に会った時」の話です。

 

「なぜいったん就職することを考えなかったのか」と聞いてみました。すると彼は、「今の日本では、大学新卒時に就職するというカードがあまりにパワフルなため、みんなそればかりにこだわっている。だから自分はあえてそのカードを使わずに、キャリアをスタートさせたかった。社会を変えたいなら、まずは自分の生き方を変えないと始まらないと思った」と答えてくれました。

 

事業を成長させていくために、組織をどう作っていくかという議論はもちろん必須ではありますが、それだけでは不十分です。綺麗な組織図を作ることではなく、その組織にいる個々が成長することが重要なのです。

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