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組織内会計士の日常

組織内会計士の日常を綴っています。

数字に触れない年初の挨拶の難しさ

どういう組織であれ、節目節目では偉い方の挨拶があるもので、年始の仕事初めも至るところで新年の挨拶、加えて12月決算の会社であれば、一年間の事業の状況などが語れれていることと想像します。

形式的な挨拶も多いものの、数字を扱う者としてCFOなりのポジションの方がその年の成績について触れることも少なく無いと思います。

一方で、年始からこんな本を読んでいるせいか、数字に触れる年始の挨拶の難しさを感じています。

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言わずと知れた、モチベーション3.0です。決して真新しい内容ではないのですが、「モチベーションとは何か?」という根源的な問を与え続けてくれる名著です。

序文にこういう下りがあります。

 ある活動に対する外的な報酬として金銭が用いられる場合、被験者はその活動自体に本心からの興味を失う。

とにかく数字に絡めて挨拶を言いたい欲

事業の状況が良ければもちろんのこと、たとえ悪い状況であってもハッパをかけるべく、年始の挨拶の中で悪い事業状況に触れて雰囲気を促すことは多々あります。むしろ、スタートダッシュを狙いたい気持ちが空回りして、異常に強い語気で演説してしまう方も多々いらっしゃいます。

例えば…

 昨年は非常に良い年で、XX事業昨年対比+5%、予算計画比+10%の売上を達成できました。今年はさらに事業を加速させて、昨年対比+10%、予算計画比+20%の売上を達成したいと思います。

 とか

期中何度も申し上げましたとおり、昨年は非常に厳しい年でした。YY事業は昨年対比-10%、予算計画比-30%の売上となりましたが、今年は巻き返しを図り、昨年対比+10%、予算計画比+20%の売上を達成したいと思います。達成にあたっての施策として…(以下続く) 

この目標数値は組織にヒエラルキーの最下層まで漏れなく細分化されていくわけですが、一方で、モチベーション3.0で言われるように、報酬だけで人が動くわけではありません。さらに言えば、標数値が上から落ちてきたところで、それで組織全員がそれを達成することをモチベーションとしてくれるわけではありません。

数字に関してコメントせよというプレッシャー

CFOぐらいになると、むしろ数字に触れずして何がCFOかという雰囲気が漂います。当然でしょう。CFOでなくても様々な部署が出てくる年始の会議などでは、誰かが数字の話をします。誰かが数字に関して触れないと場が収まりません。

数字の良し悪しではなく、数字の使い方の良し悪し

ところが、往々にして、何故そういう数字になったのかという説明ができる人は経理部や経営企画室にたくさんいるのですが、この数字でもって組織全体のモチベーションを高めるコメントを用意できる人は少ないのが現状です。自分もまだまだだと未熟さを自覚しております。

 

悪い数字だからとはいえ、それをそのまま伝えてはお通夜みたいな雰囲気になりますし、良い数字だからといって調子に乗ったコメントで組織が浮足立つのは避けたいところです。数字をどう表現するかについては組織の雰囲気に影響しますし、たとえ限定的なコメントであったとしても、それがどこまで拡がるのか想像できません。

 

特に高いモチベーションで聴講に入っている方が多いこともあって、やっぱり年始の挨拶は難しいと痛感しました。

 

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