組織内会計士の日常

組織内会計士の日常を綴っています。

差異分析の巧拙を左右する3つの要素(1)タイミング

1月の月次決算というのは緊張感のある決算だと常々思いながら毎年を過ごしています。12月末決算の企業であれば、最初の月次ですし、3月末決算の企業のであれば、この1月の結果で持って残り2ヶ月の予算進捗、もっといえば年度末の着地を考えなければなりません。

別に1月に限った話ではないのですが、狙った数字が出てくるかということは事業経営において非常に重要なのです。

 

 

 1月の月次決算の際にこんなことがありました。

締め日の翌日は出張で、朝から新幹線で移動していたのですが、経理の人から、とある項目で予実と差異が出ているということで電話がかかってきました。

個人的にも、事業的にもなんということはない差分だったのですが、問い合わせてきたタイミング、その内容、あるいは、その差異がもたらす意味等と色々なことを改めて考えさせられました。

まずはタイミング

差異分析というものは、一般的には例えば予算と実績の差異を分析することであったり、過去の平均値と今年の実績を比べることであったりします。ただしそれらの差異分析それ自体には全く意味がないと思っています。重要なポイントの一つは差異分析をどのタイミングで行うかということです。

いかに予測できるか

 

結論から申し上げると、差異分析を行う上で重要なのは、(完全に矛盾している表現ですが)差異が出る前にあらかじめ差異を分析しておくことです。そのためには、何かの事象が発生した際に、常にそれを数字に置き換える癖をつけておくことが重要です。

 

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具体的にいきましょう。例えば今年のとある事業部の予算人員数が100人だったとします。第2四半期の最初に、10人ほどの大量の離職者が発生することがわかりました。このタイミングで、10人という数字がわかった時点で、その10人かかる人件費、あるいは関連した項目(営業員であれば売上、IT担当者であればシステム開発の進捗)への具体的な影響もわかります。加えて、影響の如何によって、どのような対応をとらなければならないのかも考えることが可能です。

というよりも、事業の責任を追う立場であれば、決算発表において負の結果が明るみにでるタイミングではある程度の答え(どうやって回復・改善するのかという策)を持っていなければなりません。

話を戻すと、差異分析とは差異が発生する遥か以前にその差異が生じるであろうことを予測することができるのです。上手い差異分析をするための方法の1つがどのような事象も予め数値化しておくこと、その概算と比較すべき数値で、概算額が確定する前に予め差異が生じることを把握しておくことです。

月次・四半期決算の前後で分析にかける時間割合は8:2

 

決算の前後で分析にどれくらい時間をかけているのか聞いてみてください。私はだいたい8:2ぐらいで、事前にある程度の分析のコメントを用意しておいて、決算が締まったタイミングで答え合わせをいにいきます。事業から遠い部署(経理部)や関係者(監査人)ほど、締めた後の分析に終止しがちですが、それ故に事前の分析ができるようになると「あ、この人は違うな!」と一目置かれるかもしれませんね。

 

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