組織内会計士の日常

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非常勤監査の実情<2017年度版>

非常勤会計士の実情について、意外と情報が出回っていないので自分が知っている限りの情報をまとめたいと思います。

 

時給

まず皆さんが一番気になっているのが時給ですよね、ぶっちゃけ。

 

この時給については現在東京近郊の相場は、公認会計士として登録されており、かつ、監査法人での経験が数年あれば、6,000円から8,000円前後/時間だと思います。監査の非常勤というのは、他の会計士が受託する業務とくらべても相対的に高単価ですね。これを日当に換算すると4万円-6万円になります。

 

一般的な経理の仕事などと比べると、時給面からは割のいい仕事に見えます。ただ、デメリットもありますのでその点を交えてご紹介していきたいと思います。 

そもそもなぜ会計士の非常勤という仕事があるのか?

常勤として雇うほどではないものの、特に4〜5月の繁忙期だけにおいて働いて欲しい人、この季節労働者が非常勤です。特に中小の監査法人は、この非常勤の比率が相対的に高いです。大手の監査法人にしか在籍したことがない人は驚くと思います。

 

特に中小の監査法人ほど人手不足の影響が甚大

昨今、特に中小の監査法人での人手不足が叫ばれています。業界全体の人手不足はまずBIG4に影響が出ていますが、その余波は中小の法人にも出ています。大手の監査法人ですら退職が多い、いわんや中小をや。

また、上記の供給面以外にも需要面でも大手の影響が出ています。会計監査人交代による監査業務の受託が非常に増えているようです。会計監査人異動ニュースなどで見ると一目瞭然ですね。

個人的な印象ですが、特に新日本有限責任監査法人からの流出と有限責任監査法人トーマツの出入りが激しいように見受けられます。大手においては上場企業に対する監査は完全にリスクオフのムードです。このような状況ですからIPO準備会社の監査もあまり積極的には受けていないようです。ショートレビューすら受けないとか。

市場は微増、ただし単価はアップせず

市場自体の動向もこの影響が反映されています。

www.hp.jicpa.or.jp

blog.livedoor.jp

 

総平均をみると、時間は4.28%伸びているのに、報酬は2.74%しか伸びていない。単価自体は下がっていますね。監査法人の経営としては、一つの監査にかける時間が延びたものの、報酬としては回収しきれておらず、売上が減少しているのに加えて、残業代を正確に支払うという二重苦に面していますね。

非常勤で働くメリット

非常勤監査で仕事をする良い点は主に3つあります。

  1. ほどよい難易度
    ある程度の時間の調整が必要になりますが、それでも時間と成果物が明確であるサービスであり、4~5年監査を経験していれば、非常勤で求められる要求水準には応えられると思います。簡単とまでは言い難いのですが。
  2. 時給の高さ
    前述のとおりです。監査業務以外ではこのような高単価の業務受注はやや難しく、継続的な収入として期待できるのも魅力的です。
  3. 情報交換
    非常勤で監査を行う監査法人は大手ではなく中小の法人を選んだ方が良いと考えています。大手の監査法人からの情報入手は容易ですが、個々人の会計士との接点を考えると、同じように非常勤で働いている会計士との接点を持つほうが良い気がします。 

非常勤監査で働くデメリット

一方でデメリットとは何でしょうか?

  1. レバレッジが効かない
    時給と時間と場所が固定しされてしまうので、リソースの使い方としては発展性が見込めません。一例ですが、250日の稼働日数を100日監査で埋めてしまうのは非常にもったいないと感じています。
  2. やや危ない案件も
    上述のとおり、リスクオフの流れが大手を中心に高まっています。どの監査法人の社員も相当に警戒していますが、非常に危ない案件を引く可能性もゼロにはなりません。

非常勤の探し方

一つ目は紹介です。先輩や後輩、同期などを独立した人からの紹介はもちろんのこと、会計士試験合格後に働いた監査法人に非常勤として出戻ることも可能だと考えています。

 二つ目は JICPAが提供しているサイトです。

JICPA Career Navi

 

 

以上、非常勤監査についてつらつらと書いてみましたが、個人的には、監査業務自体はスキルの汎用性が高いと思うので、自身の業務時間の100%を占有するのは頂けないものの、いくらかは監査業務にリソースを振り分けるのが良いと考えています。

 

kurorogucpa.hatenablog.com

 

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